第2分科会 1/28(火)15:00~
観せる!味わう!食が人を動かす! ~魚で観光力を再発見~
『食』は旅の大きな楽しみであり、地域の歴史・文化・自然などの魅力を伝える重要な観光資源です。全国各地には観光客にまだ知られていない「食」が数多くあり、新たな付加価値を見出すことによって、誘客への強力な観光コンテンツとなります。つまり、「フードツーリズム」、「ガストロノミーツーリズム」の振興はどの地域においても可能性があるということです。
長崎の食の強みは新鮮な「魚」ですが、その強みを観光に活かし切れていないという課題があります。更に、長崎県の水産業は衰退の危機にあります。こうした状況のもと、さかなの美味しいまちづくりやDX、若者定着等を視野に入れた水産業再生に向けた取り組みが進められているところです。
分科会においては、観光との連携強化による地場産業の活性化や身近な地域資源の活用への取り組みなどを紹介し、「食」を活用した観光まちづくりについて考えます。
- ファシリテーター
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上田 勝彦
㈱ウエカツ水産 代表取締役
1964年島根県出雲市生まれ。長崎大学水産学部卒。長崎での漁師生活ののち、25年間の水産庁勤務を経て、漁業と魚食のよろず相談会社「ウエカツ水産」を設立。魚の鮮度保持技術の指導、地域加工品の開発、調理・食育関連の指導・講演、水産業を軸とした地域振興等に従事。「食は国なり」と位置づけ、島国として失ってはならないニッポンの魚食の復興と水産の振興を目指す。幅広いトークと料理で魚の魅力を伝える魚の伝道士。テレビやラジオ、雑誌等各種メディアを通じて、魚の食べ方やおいしさ、日本人が魚を食べる意味を多角的に発信している。
- パネリスト
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征矢野 清
長崎大学海洋未来イノベーション機構 教授・機構長
信州松本生まれ。北海道大学水産学部に進学し、サクラマスとアユの成熟・繁殖メカニズムの生理学的解明に関する研究により学位(博士(水産学))を取得。その後、長崎大学水産学部助手として、ハタ類の繁殖機構解明と養殖技術開発、環境操作によるブリの産卵の人為的調節技術の開発などの研究を行う。現在、最新の海洋工学技術を導入した養殖の省力化、環境を守りながら水産食糧資源を持続的に確保するための環境保全型養殖の構築、養殖を柱とした魚食の再生と新たな産業創出の視点から長崎の地域活性化に向けたプロジェクト(ながさきBLUE エコノミー)に取り組んでいる。
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友田 吉泰
松浦市長
1964年佐賀県生まれ。1986年九州共立大学工学部卒業。1999年から松浦市議会議員、2011年から長崎県議会議員を経て、2018年に松浦市長に就任し、現在2期目。「市民との対話で創る新しい市政」を基本理念として、公約に掲げた「ともだビション」の実現に取り組んでいる。アジの水揚げ量日本一を誇るまちの強みを生かして、2019年に「アジフライの聖地 松浦」を宣言。このプロジェクトが各種メディアの注目を浴び、「松浦」の知名度が高まることで、子どもから大人まで、市民のシビックプライド醸成と地域の活性化に繋がっている。
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井上 稔浩
pesceco (ペシコ) オーナーシェフ
1986年長崎県島原市生まれ。23歳の時に地元・島原で魚屋である父とともに居酒屋をはじめ、父が自ら目利きし仕入れた魚で新鮮な魚介料理を出し、井上氏が洋の要素も取り入れた創作料理を提供する。その後、2014年、当時27歳で独立し、島原市内に「pesceco」をオープン。2018年には海がみえる現店舗に移転後『ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎 2019 特別版』で1つ星を獲得。そして、2021年には「The Japan Times Destination Restaurants」にて日本の10店舗に選出。